寝不足ジラフ

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「旅のラゴス」旅をすることによって人生というもうひとつの旅がはっきりと見えはじめる

ラゴスという青年の老年に至るまでの旅物語。

集団で空間を瞬間移動する能力があったり、壁を通り抜ける人間がいたり、といったSF、ファンタジー的な要素が良いスパイスになっていて、飽きさせない。ただしあくまでそれはスパイス。俺が刺さったのは以下の一節。

 


私は帰郷したのではなかった。実は旅の途中に寄っただけに過ぎなかったのだ。旅をすることによって人生というもうひとつの旅がはっきりと見えはじめ、そこより立ち去る時期が自覚できるようになったのであろうか。 

旅をすること、すなわち自分の知らぬ世界を知ることを通じて、自分の人生がはっきりと見え始める。こないだギリシャ旅行に行っても思ったけど、ほんとに世界は広い。価値観も千差万別。自分は本当に小さいなと思った。今からでも何かはじめなくては。そんな気持ちになる。自分の人生を生きなきゃ、と。

 

やっぱり知ることから全ては始まる。知ることで、意識や考えが変わる、意識や考えが変われば行動が変わる。行動が変われば、結果が変わる。

爽やかさと、でもちょっと胸のどこかがぽっかり空くような、不思議な読後感のある小説。