寝不足ジラフ

音楽、映画、本、旅、インテリア、ファッションとか

「イシューからはじめよ」本当にやるべき仕事とは何か、をあぶり出すISSUE DRIVEN

ここでイシュー度とは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性」、
解の質とは「そのイシューに対してどこまで明確に答えをだせているかの度合い」。端的に言えば、「必要のあることを、質高くやろうぜ 」ってことですね。

ただしここで、そのバリューのある仕事に到達するためのアプローチが重要だと、著者は言う。それはまずイシューの絞り込みをやれ、ということ。解くべき問題を明確にすれば、解の質を上げるための時間が確保できる。

そもそも世の中で解くべき価値のある問題=イシュー度の高い問題は、「コレって問題だろう」と思われているものが100あるとしたら、そのうち今解くべき問いはせいぜい2、3つくらいしかないから、というのが著者の経験則だ。

イシューが絞り込まれていない段階で解の質を上げにいくことは、著者曰く「犬の道」で、世の中で価値のない問題に対して解答をがんばって出しましたー、ということになりがち。それはバリューある仕事とは言えない。

じゃあどうやってイシューを絞り込むの?どういうのをイシューっていうの?
ってところが、すごく気になるところで、この本の良いところはそこを具体的に説明しているところだと思う(第一章)。

逆に第2章以降は、解の質を上げる方の話で、これはいわゆるロジカルシンキング系の説明になっていくため、本書のコアな部分ではない。

 

イシューの見極めについては、「こんな感じのことを決めないとね」といったテーマの整理程度で止めてしまう人が多いがこれでは全く不足している。…強引にでも前倒しで具体的な仮説をたてることが肝心だ。

「○○の市場規模はどうなっているか」というのは単なる設問にすぎない。ここで「○○の市場は縮小に入りつつあるのではないか?」と仮説をたてることで、答えを出しうるイシューとなる。

仮説をたてない限り、自分がどのレベルのことを議論し、答えを出そうとしているのかが明確にならず、それが明確なっていないことにすら気づかない。仮説をたててはじめて本当に必要な情報や分析がわかる。

イシューと仮説は…言葉として表現することを徹底する。多くの場合これをやれと言われてもうまくできない。…結局のところ、イシューの見極めと仮説の立て方が甘いからだ。

インパクトのあるイシューは、何らかの本質的な選択肢に関わっている。「右なのか左なのか」というその結論によって大きく意味合いが変わるものでなければイシューとは言えない。

良いイシュー…の条件は「深い仮説がある」ことだ。仮説を深めるためには「一般的に信じられていることを並べて、そのなかで否定できる、あるいは異なる視点で説明できるものがないかを考える」ことだ。

深い仮説を持つための…そのひとつのやり方が先ほどの「常識の否定」だが、もう一つがやり方が検討の対象を「新しい構造」で説明することだ。(共通性の発見、関係性の発見、グルーピングの発見、ルールの発見

本質的な選択肢であり、十分に深い仮説がある問題でありながら、よいイシューでないものが存在する。それは明確な答えを出せない問題だ。

イシューが見つからないといきの5つのアプローチ(変数を削る、視覚化する、最終形からたどる、so what?を繰り返す、極端な事例を考える

この本のアプローチはとても良いと思うし、ちゃんと体系化して書かれていると思うのだけど、ありがちなのは、これを読んだ新卒とかが「イシューとは何か」とかって机の上で考え始めて足が止まるパターン。結局経験の少ないうちは、上記のような方法で考えたとてイシューの見極めなんかできないから、ある種「犬の道」的なアプローチも経験しなければならない。というか必須だろう。それも大事な成長ステップ。そうした経験の中からしかイシュードリブンは身に付かないと思う。ただし、3年目、4年目になって もイシュードリブンができず、犬の道アプローチのままではいけない。要はバランス感覚が必要ってことだな。