読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

寝不足ジラフ

音楽、映画、本、旅、インテリア、ファッションとか

映画:「日本のいちばん長い日」終戦70年目の夏に、われわれは歴史との対話で何を教訓とするか

f:id:nativereaders:20150825001155p:plain

夏休みに「日本のいちばん長い日」を見てきました。半藤一利の原作を映画化したもの。

 


日本のいちばん長い日 予告篇95秒 - YouTube

 

一番印象深かったのは、役所広司演じる陸軍大臣阿南惟幾が自刃する前の夜、側近の陸軍将校たちとのやりとりの中で、井田正孝中佐(大場泰正)が「自分も後でお供する(自分も自刃します)」旨を述べたところ、阿南に思いっきり殴られ、「死ぬのは俺一人だ」と激昂されるシーン。この時の二人の鬼気迫るやりとりが本当にいい演技で、心に迫るものがありました。殴られながら、目に涙を浮かべて、声にならない声、ほとんど唇だけで、「はい」と答えた井田正孝中佐演じる大場泰正の演技が個人的な一番の見所です。

 

注目の若手俳優と騒がれる松坂桃李も、宮中事件の首謀者である畑中少佐として出演。特にポツダム宣言受諾の一報を受けた時、陸軍省の阿南の部屋で感情を爆発させ、本土決戦を迫るシーンや、最後の民間放送局でのマイクに向かっての決起文朗読のシーンは強烈に印象に残ってます。

 

この映画自体、1967年に一度製作されたものもあり、今回のは2015年版という建て付けみたいです。あえて戦後70年という節目の年に向けて公開準備をされてきた映画だろうな、と思うわけですが、折しも安保法制だとか首相談話だとか、戦争に関する話題の多い夏でもありました。戦争賛成、という人はいないとは思うものの、ただ声高に戦争反対、というのも違う気がするし、「僕たちは本当に70年前の戦争について知っているのか」ということを改めて思いました。

 

どのように史実を捉え、現代にどんな教訓を引き出すのか。「歴史とは現在と過去との終りのない対話である("An unending dialogue between the present and the past.")」。まさしくE.Hカーの述べたように、この戦後70年の今にあって、歴史はどのような意味をもつのか。変わらないでいるためには、常に変わり続ける必要があるとも言えます。

 

一人の大人として、日本国民として、もっと勉強して、自分の立場をとれるようになりたい、と思った次第です(珍しく真面目に。。)。